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第2のふるさと、奈良しもいち

この記事を開いてくださり、ありがとうございます。
皆様はじめまして、ほしじまと申します。

まず自己紹介をさせてください。
私は大阪府出身、現在奈良県の大学に通う4年生です。
私は9月初旬に下市町で実施された大学生・大学院生向けの3日間の地域プログラムに参加させていただきました。

大阪府の中でも比較的奈良に近い地域に住んでいるので、奈良県には通学や休日のドライブでよく訪れており、下市町にも何度か足を運んだことがある、プログラム参加前は下市町とはそんな繋がりでした。
しかし、プログラムが終わるころにはすっかり下市が大好きになり、気づけば1週間後には下市に遊びに来ていました。

この3日間で下市に対する気持ちにどんな変化があったのか、下市での出会いに焦点を当てて、お話させていただければと思います。少しの間お付き合いください。


あったかすぎるよ、奈良しもいち

この3日間、下市町のたくさんの方に出会い、その中で私はたくさんのあたたかさに触れることができました。下市でのお話に移る前に、ここで少しばかり私がプログラムに参加しようと思った経緯をお話させてください。

前述のとおり、私は現在大学4年生ですが、進路がまだ決まっておらず絶賛人生悩み中のときに、Instagramの広告でこのプログラムに出会い、応募しました。好奇心だけで応募したものの、参加決定前に「カジュアル面談」なるものがあることを知り、途端に身構え、自分が受け入れられるのか不安になりました。
しかし、このカジュアル面談でその不安は一気に和らぎました。この時に下市町役場の方と初めてお話したのですが、まず役場の職員の方があたたかく迎え入れてくださいました。というのも、私の現状をお話したところ、「そんな人生に迷っているような人にこそぜひ参加してほしい!!」とおっしゃってくださったからです。
素敵な出会いはここから始まっていました。

ここからようやくプログラムのお話に移ります。

プログラム1日目

まず初めに、町役場で杦本町長よりご挨拶がありました。お人柄の伝わるあたたかな笑顔で私たち学生を迎え入れてくださいました。

1日目最初は「工房きえん」さんのところへ伺いました。割箸発祥の地である下市で、ご夫婦で割箸を作られているそうです。吉野杉の間伐材から作られた割箸は、地球環境にも割箸を手にとる私たちにもあたたかさを届けてくれました。

プログラム2日目

2日目はまず、「つるべすし弥助」さんのところへ伺いました。「つるべすし弥助」さんは、日本の最古のすし屋で、創業以来800年以上続いており、お話を伺った太郎さんは50代目当主となられるそうです。厳しい料理の世界で修業を積まれた厳格な方かと思いきや、当主を継ぐまでに料理の世界以外でも様々な経験をされており、だからこその柔軟な考え方をお持ちで、やさしさを感じられる方でした。

続いてお会いしたのは、柿の葉寿司「よいよい」さんで、日々柿の葉寿司を作るエースのお二方です。まずお会いした時から、お二方には実家に帰ったときのような安心感のようなものがありました。また、店の名前に込められた想いや、「よいよい」が生まれるまでの物語は心温まるものでした。

2日目最後は「豊永林業」さんの作業現場へ伺いました。狭く険しい山道を越えた先で出迎えてくださったのは、下市の山を守っている林業家の方々でした。年齢層も幅広く、林業の世界へ入ってきた経緯も様々で、豊永林業の方々からはあたたかさを超えて林業に対する想いの熱さを感じ取ることができました。

プログラム3日目

そして最終日、3日目はそれぞれ別のゲストハウスを運営されているお二方にお会いしました。
まずお会いしたのが、移住促進ゲストハウス「風の谷」のオーナーの方で、伺ったお話の中で「うちはリピーターが多いんです。一度ゲストハウスに来た人が自分のことを訪ねてまた会いに来てくれる」とおっしゃっていましたが、その理由がわかるようなオーナーの方のお人柄と、心安らぐ空間が広がっていました。

プログラム最後にお会いしたのが、ゲストハウス「つわいらいと」のオーナーの方です。この方は他県から下市に来られ、廃校になる小学校を見て、なんとか活用できないだろうか、そう思って始めたのがゲストハウスへのリノベーションだったそうです。ゲストハウスを運営するうえで、ゲストハウスを利用するお客さんだけでなく、利用客を受け入れる下市の近隣の住民の方に対しても、どうしたら気持ちよく過ごせるだろうかということを意識されており、利用者と町民双方に向けられた優しさが伝わる方でした。

ここまでお読みいただき、いかがでしょうか。その話もっと詳しく知りたい、この人に会ってみたい、そこに行ってみたいなど、何か感じとっていただけるものがあれば幸いです。

豊永林業さんの作業場へ向かうスリル満点な山道

また会いに来るよ、奈良しもいち

プログラム中、下市の方々とお話しする中で私が1番感じたのが、「縁」の大切さです。事業者の方のお話から、現在に至るまでの経緯などを伺う機会が多かったのですが、最初から使命感を持って下市のために何かしたいと思い、それを実現されている方もいらっしゃいましたが、決して多くはありませんでした。様々な出会いや、色々な道を模索する中でやりたいことが見えてきて、ようやくここにたどり着いた、そんな方もいらっしゃいました。
このプログラム中に聞いたこと、感じたことを通して、将来につながるきっかけは意外と身近なところに転がっているのかもしれないと考えるようになりました。だからこそ、人との出会いや繋がり、その土地に訪れた縁というのは大事にしていきたいと改めて思いました。

下市で過ごした3日間は私にとってかけがえのない時間で、下市は私にとって心安らぐ空間となりました。何かに迷った時はまたここに戻ってきたいなと思います。そんな思いから、タイトルも、「第2のふるさと、奈良しもいち」とさせていただきました。一緒にプログラムに参加した中の1人が最後の振り返りの時に、「下市に自分にとっての人生の避難場所ができた。」と言っていました。その言葉がとてもしっくりきました。
「本当にそうなのか」と疑問に思われるかもしれません。言葉や写真だけでは伝えるのにも限界がありますので、ぜひ下市に足を運んで確かめてみてほしいです。

さて、そんな魅力いっぱいの下市町ですが、課題もあるそうです。今下市のために頑張っている事業者の方や役場の方の力だけでは限界もあるというお話も伺いました。そこで必要になってくるのが関係人口(下市を訪れる、下市のものを買う、下市の情報をチェックなどする人々)を増やしていくことだそうです。
その話を伺った時に、一度下市を訪れたら好きになって帰るのは間違いない、それだけの魅力が詰まっている、だとしたらまず下市を知ってもらうきっかけ作りが大事になるのではないかと強く感じました。
そこで自分にできることは何だろうかと考えた時に、やはり自分の家族や友達を連れて再び下市を訪れることだと考えました。そんな思いから冒頭申し上げた通り、1週間後には家族を連れて再び下市を訪れていました。一回きりで終わらせず、このつながりを大切にし、今後も広めていきたいです。

ここでは下市での出会いにフォーカスしましたが、下市での体験コンテンツや町に広がる自然や風景など他にも魅力がいっぱいです。私自身まだ気づけていない魅力がまだあるのかと思うとわくわくします。

この記事を読んで少しでも興味を持ってくださったり、行ってみたいと思って下さる方がいらっしゃればとても嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

3日間ともに過ごした仲間と